明朝体を使用したロゴ作成のすすめ

企業やホームページなどのロゴに使われるフォントは、受け手に印象強く残るものです。ブランドイメージはフォントで決まると言ってもいいかもしれません。

日本語フォントには主に「明朝体」「ゴシック体」「行書体」「ポップ体」の4種類があります。その中から、ここでは「明朝体」フォントを利用したロゴ作成について解説します。

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ロゴデザインにおけるフォントの必要性

ロゴには様々なデザインの種類があります。例えば、Apple社のようにシンボルマークだけでロゴを成立させる事が出来れば、インパクトも大きく、受け手に覚えられやすいかもしれません。しかしそれが効果的なのは、説明不要なほど企業名が広く認知されている大手企業に限られてきます。

企業名を覚えてもらうには、やはりロゴマークが有効です。もちろん、シンボルマークと組み合わせて作成するのも良いでしょう。いずれにせよ、ロゴマーク作成において、フォントは企業名やブランド名を認知してもらうためには欠かせない要素となります。

ブランドイメージとの親和性

いくらデザイン性の高いロゴを作成出来たとしても、コンセプトに沿ったブランドイメージとデザインがかけ離れていては意味がありませんよね。

ロゴを作成する際には、まずコンセプトがしっかりしている事が重要です。コンセプトとは、「受け手にどんな印象を持ってもらいたいか」「イメージをどういう形でアピールするか」という軸です。

軸がぶれていたり、アイディアがまとまっていない場合には、思いついたワードを書き出すなどアウトプット作業から始めると良いでしょう。ターゲット層から連想するのもおすすめです。ターゲットに関する単語をアウトプットし、連想ゲームのように単語を発想していくことでより良いアイディアが生まれやすくなります。

フォントがもたらすイメージと、コンセプトが合致した時、フォントデザインの相乗効果が大いに期待できます。では、明朝体がもたらすイメージはどのようなものなのでしょうか。

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明朝体とは

明朝体(みんちょうたい)は、セリフ書体に分類されます。「セリフ(serif)」は、アルファベットをデザインするときに線の端に付ける「飾り」のことです。明朝体における「飾り」は「うろこ」を指します。横線の終わりが三角形になっている部分の事で、日本に古くからある鱗(うろこ)模様と呼ばれる三角形の模様が由来です。

画数の多い漢字が潰れても読めるようになっているので、比較的小さいサイズで使用出来ます。

明朝体フォントの特徴

明朝体は、ウエイトが太くなっても横線はあまり太くならず、優しい印象を与えてくれます。筆で書いた字がそのまま再現されているので、ゴシック体とは違った大人っぽさがあります。見慣れたスマホの文字、地下鉄の看板や広告にはゴシック体が多いですよね。

明朝体は、新聞や書籍などで特に重宝されています。縦画が太く、横画が細いため、長文における可読性が高いのです。特に縦書きに適しています。また、「漢字」と「かな」とで見た目のコントラストが強いので、受け手が情報を認識しやすいという強みがあるのも特徴の一つです。

「漢字」は、どちらかと言えば男性的な厳格で堅いイメージを持ちます。一方、日本語の文章の半分以上を占める「かな」は、どこか女性らしさが感じられます。多用する事でより柔らかさが強調されますよね。メリハリのあるデザインなので、同じフォントでも受け取る印象が変わり、長い文章がとても読みやすくなるのです。

ターゲットと明朝体フォント

明朝体がもたらすイメージが明確になると、自然とターゲットやコンセプトも絞りやすくなってきます。堅い「漢字」は堅実な実績を誇る企業のロゴに、「かな」の持つ柔らかさは、女性向けのサービスに最適です。縦書きに強いので、日本らしい和のイメージを与えるにはぴったりですよね。

また、和だけでなく和洋折衷のデザインにも使用出来ます。明朝体はとても汎用性が高いので、あらゆるサービスに対応出来るフォントといえます。

ロゴ作成の注意点

ロゴは様々な場面で利用されることを想定して作成する必要があります。デザインしたままのカラーではなく、白黒で使用されることもあるでしょう。サイズも原寸ではなく拡大縮小して使用される事が多いですよね。あらゆる場面をあらかじめ想定して作成しなければなりません。

フォントを使用する場合、明朝体は多少文字が潰れても読み取れるメリットがありますが、サイズが小さすぎないよう注意する必要があります。「文字詰め(カーニング)」によるチェックも必要でしょう。フォントにはそれぞれ規定の文字間隔があります。

文字と文字の間隔を調整することで、与えるイメージもまた変化します。フォントの間と間を空けることで、ベタ組みとは違った優雅さが生まれてきたりするのです。更に、ロゴは長い期間使用し続けるという事も忘れてはいけません。

流行に惑わされない普遍的なデザインにするべきです。フォントも同様で、一時的に使えそうなものであっても、それが十年、二十年経ったら色褪せて見えてくるかもしれません。長期的に使用できるかどうかを考えて選ぶべきでしょう。

商用利用可能な明朝系フリーフォント

実際に明朝体を使用する場合、どのようなフォントがあるのでしょうか。日本語のフリーフォントで商用利用可能なものをいくつかご紹介します。・うつくし明朝体オールドひらがな・カタカナは日本タイポグラフィ年鑑2014ベストワーク賞を受賞したフォントです。

美しく流れるようなデザインです。

・はんなり明朝名前の通り、はんなり、ふんわりとしたやさしいデザインです。・はれのそら明朝丸みをおびており、やわらかな印象のフォントです。漢字はどこかレトロな味わいを感じさせます。・ほのか明朝ひらがなが小さくデザインされています。

文字間隔にゆとりがあるので、控えめな印象です。・刻明朝フォントロマン溢れる上品なフォントです。個性的でありながら可読性が損なわれないデザインです。・こころ明朝体細身で丸身を帯びたフォントです。堅くなりすぎず、軽やかな印象を受けます。

まとめ

明朝体の特徴とブランドイメージがマッチしている事はとても重要です。デザインを考慮し、明朝体の持つエレガントな魅力が企業理念や社風、サービスに合っていれば、受け手もイメージがしやすく印象に残りやすくなります。

フォントデザインがより効果的なイメージとなるように考慮しながらロゴ作成をしていく事をおすすめします。

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